COLUMN コラム
2026.10.20 コラム 医療広告ガイドライン

クリニックのホームページも医療広告の対象?医療広告ガイドラインの基本

クリニックのホームページを制作・更新する際には、診療内容を分かりやすく伝えることだけでなく、「医療広告ガイドライン」にも注意する必要があります。
医療広告というと、チラシや看板、インターネット広告などをイメージされるかもしれません。しかし、医院の公式ホームページも医療広告規制の対象となります。

本記事では、医科・歯科医院のホームページ制作を手がける株式会社ジョブスタが、医療広告ガイドラインの基本と、ホームページで特に注意したいポイントをご紹介します。

医療広告ガイドラインとは?

医療広告ガイドラインは、医療機関の広告に関するルールや考え方を示した、厚生労働省の指針です。
医療は患者様の健康や生命に関わるものであり、広告の表現によって誤った期待や認識を与えてしまうことは避けなければなりません。
そのため、医療広告では、患者様が適切に医療機関や治療方法を選択できるよう、広告できる内容や表現について一定の規制が設けられています。

これは美容医療や自由診療だけの話ではありません。一般的な内科・外科・小児科などの医科クリニックや、歯科医院のホームページにも関係するルールです。

クリニックのホームページも医療広告の対象になります

以前は、患者様が自ら検索して閲覧する医療機関のホームページは、原則として医療法上の広告とは扱われていませんでした。
しかし、2018年6月に施行された医療広告規制の見直しによって、医療機関のホームページも規制の対象となりました。
そのため、現在では、医院の公式ホームページに掲載する文章や写真などについても、医療広告ガイドラインを意識する必要があります。

ホームページ以外にも注意が必要です

医療広告の規制は、ホームページだけに限られるものではありません。媒体の種類や掲載内容によっては、規制の対象となる場合があります

例えば、

  • 医院の看板やチラシ
  • Googleなどの検索連動型広告
  • 医療機関が発信するSNSの投稿
  • 医療機関を紹介するポータルサイト
  • 動画やバナー広告

媒体が違っても、患者様を医療機関へ誘引する広告である場合には、医療広告のルールを確認する必要があります。

ホームページで注意したい広告表現

医療広告ガイドラインでは、虚偽広告や誇大広告、比較優良広告などが禁止されています。
ホームページを制作する際には、医院の特徴や診療方針を伝えようとするあまり、過度な表現になっていないか注意が必要です。

「最高」「No.1」などの表現

例えば、

  • 地域No.1のクリニック
  • 日本一の治療技術
  • 最高水準の医療を提供
  • ほかの医院より優れた治療

といった表現は、比較優良広告や誇大広告などに該当するおそれがあります。

また、客観的な根拠があれば、どのようなランキング表現でも自由に使用できるというわけではありません。
医院の魅力を伝える際には、他院との優劣を強調するのではなく、実際に行っている診療内容や設備、診療体制などを具体的に紹介することが大切です。

患者様の体験談や口コミ

患者様からいただいた感想をホームページに掲載したいと考えることもあるかもしれません。

しかし、患者様本人の体験談であっても、治療内容や治療効果に関するものを医療機関の広告に掲載することは認められていません。

例えば、治療によって症状が改善したという感想や、施術の効果を強調する口コミなどには注意が必要です。
患者様から掲載の許可を得ている場合でも、医療広告の規制がなくなるわけではありません。

ビフォーアフター写真や症例写真

美容皮膚科、歯科矯正、インプラントなどの自由診療では、治療前後の写真を掲載するケースがあります。

ただし、ビフォーアフター写真は、掲載方法によっては治療効果を誤認させるおそれがあります。
ウェブサイト等では、一定の条件のもとで掲載が認められる場合がありますが、治療内容、費用、主なリスク・副作用などについて十分な説明が必要です。

また、写真の加工や撮影条件の違いなどによって、実際の治療効果について誤認を与えるような表示は認められません。

自由診療のページでは費用やリスクの掲載にも注意

自由診療を紹介するページでは、治療の特徴やメリットだけでなく、患者様が治療を検討するために必要な情報を掲載することが重要です。

例えば、次のような情報が挙げられます。

  • どのような治療を行うのか
  • 治療期間や回数の目安
  • 治療に必要な標準的な費用
  • 治療に伴う主なリスクや副作用

こうした情報は、患者様が治療内容を理解し、十分に検討するために必要なものです。
特に、自由診療の広告可能事項の限定解除を受ける場合には、これらの情報を適切に提供する必要があります。
また、必要な情報を極端に小さな文字で表示したり、見つけにくい場所に配置したりすることも避けなければなりません。

医療広告の「限定解除」とは?

医療広告では、原則として広告できる事項が定められています。

一方で、患者様が自ら情報を求めて閲覧するホームページなどについては、一定の要件を満たすことで、通常の広告可能事項以外の情報も掲載できる仕組みがあります。
これを「広告可能事項の限定解除」といいます。

限定解除には、主に次のような要件があります。

  • 患者様が自ら求めて入手する情報を掲載するウェブサイト等であること
  • 掲載内容について、患者様が容易に問い合わせできるようにすること
  • 自由診療の場合は、通常必要とされる治療内容や費用などを掲載すること
  • 自由診療の場合は、主なリスクや副作用などを掲載すること

ただし、限定解除の要件を満たせば、どのような表現でも掲載できるわけではありません。

虚偽広告や誇大広告など、禁止されている広告表現まで認められるものではないという点に注意が必要です。

ホームページの公開・更新時にも確認しましょう

医療広告ガイドラインは、新しくホームページを制作するときだけ確認すればよいものではありません。

例えば、新しい治療を導入したり、自由診療のページを追加したり、症例写真を掲載したりする際にも、広告表現や必要な情報を確認することが大切です。

また、以前から掲載している文章であっても、現在のルールや実際の診療内容に合っているか、定期的に見直すことをおすすめします。
ホームページを制作・更新する際には、デザインや検索対策だけでなく、医療広告ガイドラインへの配慮も欠かせません。

医療広告ガイドラインを意識したホームページづくりを

医院のホームページは、患者様に診療内容や医院の特徴を伝える大切な情報源です。

その一方で、伝え方によっては、医療広告ガイドラインに抵触するおそれがあります。
大切なのは、単に目を引く表現を使うことではなく、患者様が必要な情報を正しく理解し、安心して受診を検討できるホームページにすることです。

株式会社ジョブスタでは、医科・歯科医院のホームページ制作やリニューアルにおいて、医療広告ガイドラインにも配慮しながら、診療内容や医院の特徴が伝わるホームページづくりをお手伝いしています。
新しい診療ページの追加や、既存ホームページの掲載内容の見直しについても、お気軽にご相談ください。

参考資料
厚生労働省「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第6版・2026年3月)」
※本記事は2026年10月時点の公表資料を参考に作成しています。

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